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核・原子力関連年表6A(2003年1〜6月)

 
2003年
 
 1月 1日北朝鮮3紙、韓国に対し反米連帯を訴える。しかし対米関係悪化の原因となった核開発には言及せず。
 1月 2日ブッシュ米大統領、北朝鮮の金総書記とイラクのフセイン大統領を名指しであげ、核・大量破壊兵器開発を公式に非難。
 1月 3日フランス政府、外相を中国・韓国・ロシアに派遣することを発表。安保理事会議長国として、北朝鮮の核開発問題を協議するため。
 1月 3日ワシントン・ポスト紙の論評に「北朝鮮の核武装に対する妙手はないが、日本の核武装化というカードがある」と言う論調が載る。また、日本の核武装を警戒する中国が北朝鮮の核開発に圧力をかける、と言う内容に。
 1月 4日イラクの大量破壊兵器開発国連査察はバグダッドからイラク全土に拡大。
 1月 5日マケイン米上院議員が、テレビ番組で「北の脅威を受けている以上、日本の核武装に反対すべきではない」と述べる。
 1月 5日イスラエル、弾道弾迎撃ミサイルの発射実験に成功。
 1月 6日IAEA、北朝鮮の核開発問題で緊急理事会を開き、北朝鮮に対し核開発計画即時放棄と保障措置再開に向けた協議再開を求める決議を採択。
 1月 7日IAEAは、北朝鮮から退去させられた査察官の再度受け入れについて、北朝鮮の回答期限は数週間と明言し、受け入れられない場合は、問題を国連の安全保障理事会に移すことを示す。また、IAEAは、北朝鮮が、寧辺の核施設で未処理のプルトニウムを少量入手した可能性があると指摘。
 1月 7日インドネシア、2015年を目標に初の原子力発電所を完成させる方針を決定。
 1月 9日インド、核搭載可能短距離ミサイル「アグニ1」の発射実験を実施。パキスタンも、中距離ミサイル「ガウリ」を配備。
 1月 9日核問題などで韓国が要請していた第9回南北閣僚級会談について、北朝鮮は21日から24日までの日程にしたいと韓国側に伝える。
 1月10日朝鮮中央放送が、北朝鮮政府のNPT(核拡散防止条約)からの脱退と、IAEA(国際原子力機関)の保障措置協定からの離脱の宣言を放送。
 1月10日北朝鮮政府、国連安全保障理事会議長国フランスの国連代表部に当てて、NPT脱退通告を送付。これをうけて国連安全保障理事会は、非公式協議を来週にも行う方針を明らかにする。またアナン国連事務総長は脱退宣言を強く非難する声明を発表。米国、日本、中国も相次いで非難声明を発表。
 1月10日パウエル米国務長官、IAEAのエルバラダイ事務局長と会談。北朝鮮の核開発再開と、イラク大量破壊兵器査察問題について協議。
 1月10日北朝鮮NPT脱退を宣言した問題で、ブッシュ米大統領と中国の江沢民国家主席は電話で会談。平和的解決で一致。
 1月10日インド政府、核兵器使用決定を担当する「核司令本部」と国軍に「戦略軍司令部」を設置し、戦略軍最高司令官にアスタナ空軍中将を任命。核兵器を実戦使用する制度的システムの準備を整える。パキスタンは2000年に2月に国家司令本部を設置して、同様のシステムの準備を行っている。これらは、核兵器を戦争に使用するための組織上のシステムであるのと同時に、事故などによる偶発的核戦争を防止する意味も含まれていると見られる。
 1月11日北朝鮮の平壌金日成広場で、NPT脱退宣言支持市民大会開催。
 1月11日駐中国北朝鮮大使が、北京の北朝鮮大使館で会見し、米朝間の枠組み合意が壊れた以上、同枠内に含まれていた弾道ミサイル発射実験再開の可能性もあることを示す。
 1月11日駐オーストリア北朝鮮大使は、ウィーンの大使館で会見し、寧辺の黒鉛型原子炉は数週間以内に再稼働できる状態にあると述べる。
 1月11日ロシアのルミャンツェフ原子力相は、北朝鮮情勢に関連して、北朝鮮のエネルギー不足を解消することで緊張緩和をもたらすために、ロシアが北朝鮮国内に原子力発電所を建設することは可能であるとタス通信とのインタビューで語る。
 1月12日日ロ首脳会談。北朝鮮の核開発問題で平和的解決に取り組むことで一致。
 1月12日ロシア外務省、11日に、ロシア外相が、米国、フランス、中国、韓国の外相と電話会談し、北朝鮮のNPT脱退宣言をめぐる危機打開のため、建設的対話による「包括提案」を示したことを明らかに。
 1月13日ロシア・ウラル地方チェリャビンスク州オジョルスクにある核燃料製造・再処理施設で、使用済み核燃料の再処理工場から出た放射性廃液が環境汚染を引き起こした可能性があるとして、運転を停止したことが明らかになる。停止したのは12月31日。
 1月13日北朝鮮のパクウィチュン駐ロシア大使は、北朝鮮の核開発は平和利用が目的で核兵器をつくる意図はないと主張し、国連安全保障理事会で制裁が決定すれば宣戦布告と見なすこと、米国が敵対政策と核による脅しをやめれば、朝米間の個別検査という方法で核兵器を生産していないことを証明する可能性を排除しないことを述べる。
 1月13日在日米海軍は、2008年に退役予定の通常動力空母「キティホーク」に代わり、新造艦か90年代に就航した原子力空母を横須賀を母港として配備することを決定。日本政府は、米国が日本の核兵器に関する非核三原則を遵守することを確約することでこれを了承し、横須賀一帯の原子力防災体制の整備などの検討に着手することを決定。
 1月16日ベルギー上院、2025年までに国内の原子力発電所を全面的に閉鎖する法律を可決。操業開始から40年に達する原子力発電所を閉鎖するという内容で、2015年から10年間、順次閉鎖していくことになる。
 1月18日IAEA(国際原子力機関)のエルバラダイ事務局長が、キプロスで、イラクの物理学者、ファレハ・ハッサン博士の自宅から、核兵器製造に転用可能なレーザーによるウラン濃縮技術に関する文書が見つかったことを明らかにする。同博士は、80年代のもので、91年に国連にも報告しているはずだと答える。
 1月21日東京電力、福島第1原発1号機での総点検で、炉の制御棒を動かす配管のうち10本に12ヶ所のひびの疑いを発見したと発表。
 1月22日青森県六ケ所村核燃料再処理工場の使用済み核燃料貯蔵プールなどで不正な溶接を行った業者が、建設中の再処理施設にある貯槽でも同様の溶接をした可能性があることが判明。
 1月22日核燃料サイクル開発機構の内部文書の公開により、高速増殖炉もんじゅの研究開発費の流用による地元協力金として、福井県、敦賀市、三方町などに1997年度からの4年間で計約2億2780万円を寄付していたことが明らかになる。
 1月22日日本原子力発電が増設を計画している敦賀原発3、4号機について、運転開始時期を10年度から、3年程度先送りを検討していることが明らかになる。電力需要の伸び予測が低いことと、電力の自由化、関西、中部、北陸の電力3社の配分の問題などが理由。
 1月27日高速増殖原型炉「もんじゅ」の原子炉設置許可に関し、国を相手に原子炉設置許可処分の無効確認を求めた控訴審判決が名古屋高裁金沢支部であり、事故の危険性とその脅威を理由に安全審査には誤りがあるとして、許可処分を無効とする判決が出される。
 1月27日もんじゅの設置無効判決を受けて、奥田碩・日本経団連会長は、技術の革新などを挙げて、中長期的には原子力中心のエネルギー行政を考え直すきっかけになるという見解を示す。
 1月28日茨城県東海村にある核燃料サイクル開発機構東海再処理工場に搬入された使用済み核燃料プルトニウムの推定含有量に対し、実際に取り出された量が、昨年までの25年間で計206kgも誤差が明らかになる。
 1月28日平沼経済産業相、記者会見で、名古屋高裁金沢支部の高速増殖原型炉「もんじゅ」の設置許可無効判決に関して、一般の原子力発電所やウランとプルトニウムの混合酸化物燃料を使うプルサーマル計画とは直接関係ないとして政策続行を説明。
 1月28日名古屋高裁金沢支部の高速増殖原型炉「もんじゅ」の原子炉設置許可処分無効判決を受け、国の原子力安全委員会は、臨時会合を開き、判決で指摘された技術問題についての反論などをまとめる方針を決定。
 1月31日政府、名古屋高裁金沢支部の高速増殖原型炉「もんじゅ」原子炉設置許可処分無効判決を不服として最高裁に上告の受理申し立てを行う。
 1月31日文部科学省、高速増殖原型炉「もんじゅ」と核燃料サイクル政策の重要性をアピールするプロジェクトチームを、省内に設置したことを発表。
 1月31日BBC放送は、国際テロ組織アルカイダが、放射性物質をまき散らす「汚い爆弾」の開発を進めていたことを示す情報を英政府が入手していると報道。アルカイダに潜入した情報部員が入手したもので、アフガニスタンのヘラートで開発を行っていたとみられる。
 1月31日米政府、偵察衛星で北朝鮮が使用済み核燃料棒を寧辺の核施設から搬出している光景をとらえたと発表。ただし、燃料棒再処理が始まった兆候は見られない、と説明。
 2月 1日米軍とインド軍が対核攻撃合同軍事演習を今年後半にも予定していることが明らかになる。
 2月 5日日本原燃は、六ケ所村核燃料再処理工場の業者による不正溶接の調査で、使用済み核燃料貯蔵プール3ヶ所などから、不正溶接に関する研磨痕297ヶ所があることが判明。
 2月 5日欧州連合(EU)は、イラクのフセイン政権に対し国連安全保障理事会の決議に基づき、核兵器および生物化学兵器に関する査察活動に完全に従うよう求める正式な声明を、現議長国ギリシャの名前で発表。
 2月 5日パキスタンの国家指令機構は、国内の核兵器開発に関わる科学者の行動事前報告を義務化することを決定。北朝鮮への核技術移転疑惑が取りざたされていることを受けてのものと見られる。
 2月 5日米国、北朝鮮が使用済み燃料棒から兵器用プルトニウムの抽出を行えば、海上封鎖などの措置に出ることを示唆。
 2月 5日朝鮮中央通信社は、北朝鮮外務省の「発電のための核施設を再開した後、通常体制に置いた」との声明を報道。
 2月 6日1994年に北朝鮮の寧辺の核施設を調査したアルバレス氏が、再処理施設について、再稼働までに3ヶ月から1年、稼働すれば、年産8〜16個程度の核兵器が作れるプルトニウムを作れると、読売新聞に語る。
 2月 7日武貞秀士防衛庁防衛研究所主任研究官は、日本記者クラブで講演し、北朝鮮が弾道ミサイル「テポドン2」を年内にも発射する可能性があることを指摘。
 2月 7日武貞秀士防衛庁防衛研究所主任研究官は、都内の日本記者クラブで講演し、「個人的試算」として北朝鮮の中距離ミサイル・ノドンが核か化学弾頭が搭載されていた場合、東京が攻撃を受ければ、数十万人の死者が出るとの見方を示す。
 2月 8日米国のラムズフェルド国防長官は、ドイツで講演し、北朝鮮が核再処理施設を再稼働すれば、5〜6月頃までに核兵器6〜8発分のプルトニウムを抽出することになると説明。
 2月 8日ロシアのイワノフ国防相は、潜在的にはイラクよりも北朝鮮の核問題の方が危険であることを訪問中のドイツで示唆。
 2月 8日日本政府は、北朝鮮のミサイル問題に関し、ミサイルに燃料を注入するなどの発射を窺わせる情報を得た時点で、国民に事実を公表し、北朝鮮には中止を申し入れることを方針として決定。
 2月12日米国国防情報局(DIA)のジャコビー副局長は、米上院の公聴会で、北朝鮮が弾道ミサイルテポドン2を保有しており、核実験、弾道ミサイル発射といった挑発行為を行う可能性を示し、将来には、核兵器を売却する可能性があるとも指摘した。またCIAのテネット長官は、北朝鮮が、プルトニウム核兵器を1〜2発保有しており、弾道ミサイルは、アメリカ西海岸に到達する可能性があることを示す。
 2月12日IAEA(国際原子力機関)は、緊急理事会を開き、事務局長の「北朝鮮は保障措置協定に重大な違反をしている」との報告に基づいて、同国の核問題を国連総会と安全保障理事会に報告するための7項目の決議を採択。
 2月12日ネグロポンテ米国国連大使、イラクの「アル・サムード2」ミサイルが、国連決議で禁じられている射程150km以上の性能を持っていると発表。
 2月13日イギリスのブレア首相とオーストラリアのハワード首相は、イラクのミサイルが、国連決議に違反する射程を持っているのを隠していたことについて批判。ハワード首相は、国際的な対イラク政策の足並みが乱れると、北朝鮮に謝ったシグナルを送ることになるとも述べる。
 2月13日米国のケリー国務次官補は、下院外交委員会で、北朝鮮の核開発問題が日本に脅威を与え、その非核政策の再考を促すことになりかねないと指摘。
 2月13日勝俣恒久東京電力社長は、福島第1、第2原子力発電所、柏崎刈羽原子力発電所のの3基の原子炉運転再開について、地元の信頼を得て行うというのが前提であると述べる。
 2月14日韓国の聯合ニュースは、米韓当局の情報筋として、北朝鮮の寧辺核燃料再処理施設の再稼働に向けた動きと、「テポドン2」のエンジン地上燃焼実験施設の動きは、これまでのところ見られないことを政府が明らかにしたと報じる。
 2月14日北朝鮮の核施設で働き、その後韓国に亡命した金大虎氏が日本のメディアに対し、北朝鮮は核兵器を2個以上保有しており、その開発は、国際的地位を得るためだとし、またテポドンミサイルは全米を射程に収められる、と述べる。またIAEAの査察が行われたときに見せた燃料棒は一部で大半は隠したあとであるとしている。
 2月16日英日曜紙サンデー・テレグラフは、北朝鮮が新たに原子炉4基を建設する方針だと報じる。
 2月21日IAEA(国際原子力機関)は、イランに査察団を派遣し、核兵器開発用との疑惑のあるナタンツ原子力関連施設の査察に入る。
 2月23日ニューヨーク・タイムズ紙、IAEAの査察でイランのナタンツ原子力施設から、ウラン濃縮のための遠心分離機が見つかったと報じる。米国は核兵器開発の証拠とし、イランは、原子力発電用低濃縮ウラン製造のためであると説明。
 2月24日北朝鮮、非核地対艦ミサイル「シルクワーム」と見られるミサイルを発射。陸上から60kmほど沖合の海上に着弾。日本の防衛庁は、情報を得ていながら政府に通報しなかったことが問題となる。
 2月24日国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長は、安保理決議を超える射程の「アルサムード2」ミサイルの破棄問題で、イラクとの間でこれ以上の交渉は期待してないとの考えを記者団に語る。
 2月27日日米両政府、北朝鮮の寧辺にある原子炉が稼働したことを確認。
 3月 3日1999年に起きた核燃料加工会社JCO東海事業所の国内初の臨界事故で、業務上過失致死などの罪に問われた同事業所元幹部ら6人と、法人としてのJCOに対する判決公判が水戸地裁で開かれ、各幹部に、禁錮3〜2年、執行猶予5〜3年を、JCOに罰金100万円を言い渡す。
 3月 3日キューバのカストロ議長が北朝鮮の核問題に協力を表明し、この日、広島を訪問する。
 3月 4日米国防総省、グアム島にB1、B52計24機の長距離爆撃機の増派を含めた、極東米軍の増強を命じていた事を明らかにする。
 3月 9日パウエル米国務長官、核開発問題で、北朝鮮との協議には周辺諸国も参加すべきであるとの見解を示す。
 3月10日東京電力など3電力会社の原子力発電所9基の炉心隔壁に見つかったひび割れについて、原子力安全・保安院は、点検中の1基を除く8基については、ひび割れを修理しなくても、5年間限定で運転再開を容認できるという内容を公表。
 3月10日米NSC、イランの核兵器開発は明白との見解を示す。
 3月11日国連安全保障理事会の中間派であるアンゴラなど6か国が、イラク武装解除に45日の期限をもうけるという妥協案を提案。
 3月11日IAEA事務局長、イラクでの査察継続と戦争回避を訴える。
 3月11日米軍、核兵器をのぞく最大規模の10t爆弾MOABの実験を実施。
 3月11日イラン、露イラン外相会談で核兵器開発を否定。南部のブジェール原子力発電所を公開。ロシアから5月に燃料棒を搬入すると発表。
 3月11日米タイム誌アジア版で、北朝鮮が米国に対し圧力をかけるため、次に行うのは、弾道ミサイルの発射実験と、地下核実験であると報じる。
 3月12日ケリー米国務次官補は、米上院外交委員会の公聴会で、北朝鮮が今後数ヵ月以内に核爆弾製造のために必要な量の高濃縮ウランを生産できるとの見方を示す。
 3月12日韓国外相、北朝鮮の核開発問題は多国間協議で対応するのが望ましいとの見解を示す。
 3月13日韓国大統領、北朝鮮の核開発問題の平和的解決を訴える。
 3月15日イラク政府、国連査察委員長とIAEA事務局長に早期訪問を要請。
 3月17日チェイニー米副大統領が米テレビ番組で北朝鮮の核開発問題に関連して日本の核武装論に言及したことについて、外務省の竹内行夫事務次官は会見で、日本にとって核武装は現実的な選択ではない、政府内でまじめに議論されている状況ではないと否定。また、福田官房長官は、我が国には我が国の考え方があり、米国に従う必要はない。非核三原則と言う原則があるとして、同様に核武装を否定。
 3月19日ウォールストリートジャーナル・インターネット版は、北朝鮮が、米国のイラク戦争に乗じて徴発行動をする可能性を指摘。極端な場合は地下核実験もあり得ると報じる。
 3月20日イラク戦争開戦。米英など求めていたイラク・フセイン大統領一族の国外退去要求期限が切れ、米英軍は攻撃を開始。
 3月21日欧州連合首脳会議で、北朝鮮の核開発問題が討議され、北朝鮮に事態を一層悪化させるような行動を自制するよう要請を決定。また同問題を討議するEU外相理事会を近く開き、日本と韓国の代表に出席を求めることも決定。
 3月24日民主党の菅直人代表が日本外国特派員協会で会見し、日米両国で進めている弾道ミサイル防衛構想に前向きな考えを示す。
 3月24日読売新聞の世論調査で、日本政府の米国支持を「やむを得ない」と容認した人の多くが、北朝鮮の核開発に不安を感じている事が明らかに。
 3月26日東京電力福島第1原子力発電所7、8号機、東通原子力発電所1、2号機、日本原子力発電の敦賀原子力発電所3、4号機、電源開発の大間原原子力発電所の原子炉7基の新設・増設計画の着工と運転開始が、東京電力の原子炉トラブル隠匿問題による再稼働の遅れ、用地買収問題、再処理問題などの影響で、1年程度遅れる見通しが明らかに。原子力発電依存による地球温暖化防止の目標達成にも影響必至に。
 3月26日小泉純一郎首相と、ロシアのクルチャトフ原子力研究所のベリホフ総裁が会談。青森県六ヶ所村へのITER(国際熱核融合実験炉)誘致に日露両国が協力することを確認。
 3月26日インドとパキスタンが共に核弾頭搭載可能な短距離ミサイルの発射実験を実施。
 3月26日米ケリー国務次官補、北朝鮮が核開発問題で態度を軟化させているとの見解を示す。これまでの対米交渉のみの政策から、複数国との協議に臨む可能性を指摘したものか。また、同次官補は、北朝鮮が弾道ミサイルの発射実験を行えば、事態の深刻化を招くと指摘。
 3月26日来日中のゴー・チョクトン・シンガポール首相は、北朝鮮の核開発の脅威がある以上、日本が米英のイラク攻撃に支持するのは当然の事という見解を示す。
 3月26日米中央軍のブルックス准将は、イラクでの作戦で米軍が劣化ウラン弾を使用していることを認める。
 3月27日東京電力の勝俣社長は会見し、同社の原子炉トラブル隠しの問題で、点検のため原子力発電所を17基すべてを停止させる事になったため、4月以降、電力供給が足りなくなる事を示す。
 3月28日日本発の情報収集衛星2基(光学監視衛星とレーダー監視衛星)がH2Aの5号機で打ち上げられる。
 3月28日東京電力、点検のため柏崎刈羽原子力発電所7号機の出力降下を開始。翌29日未明に発電を停止。同原発は全原子炉が停止に。
 3月29日核燃料サイクル開発機構の新型転換炉「ふげん」の運転を終了する。25年間運転。今後30年かけて解体。
 3月29日日韓防衛担当閣僚会談。北朝鮮の核保有は認めない、北朝鮮の核問題は平和的解決を目指す事で一致。
 3月31日米国のプリチャード朝鮮半島和平担当特使と北朝鮮の韓成烈国連代表部次席大使が4月2日にかけてニューヨークで北朝鮮の核問題について協議。
 4月 1日鳥取県東郷町方面地区のウラン残土の撤去について、広島高裁松江支部で争っている訴訟で、核燃料サイクル開発機構が、残土3000立方mのうち、放射能レベルが高い290立方mを岡山県上斎原村の同機構人形峠環境技術センターに搬入して処理試験を行い、残りは方面地区の別の場所に移して覆土処理するという和解案を示していることが判明。
 4月 5日ロシアのプーチン大統領は、米国との間で調印された戦略核兵器大幅削減に関する戦略攻撃戦力削減条約(モスクワ条約)を議会が批准するよう表明。同批准はイラク戦争開始で延期となっている。
 4月 6日北朝鮮外務省スポークスマンは、国連安保理が9日に北朝鮮の核問題を協議する会合を開くことについて声明を出し、国連を無視して対イラク戦争を強行した米国が参加する会議のいかなる決定もは認めないと言明。
 4月 7日国連安全保障理事会常任理事国は、北朝鮮の核開発問題を話し合う9日の安保理非公式協議で同国を非難する議長声明の採択を求めないことで合意。
 4月 9日米軍の進攻と住民の蜂起でバグダッド陥落。フセイン政権は崩壊し、大方の予想に反して、イラク戦争はわずか3週間で事実上の終結。
 4月12日国連安全保障理事会が核問題で北朝鮮非難決議を採択すれば、北朝鮮は核兵器保有を宣言する声明を出す可能性が高くなると、ロシアが米国などに伝えていたことが明らかになる。
 4月12日北朝鮮外務省スポークスマン談話で同国政府が各開発問題で多国間協議受け入れを示唆。
 4月12日ケリー米国務次官補は、米上院外交委員会の公聴会で、北朝鮮が数ヶ月以内に核爆弾製造のために必要な量の高濃縮ウランを生産できるとの見方を示す。
 4月15日東京電力は、点検作業のため福島第一原子力発電所6号機の発電を停止。これにより同社の原子炉は、一連の隠蔽問題を受けて、17基すべてが運転停止となり、電力供給に問題が生じる可能性が高くなる。
 4月16日関西電力の藤洋社長はは、高浜原子力発電所プルサーマル計画について、福井県知事に対し計画を再開し2007年に実施する意向を伝える。
 4月16日韓国政府筋は、中国が米国の要請を受けて3月下旬に銭前副首相を平壌に派遣し、核開発問題解決へ向けた多国間協議に応じるよう北朝鮮首脳部を説得したことを明らかにする。
 4月16日シリアのウェベ国連大使は、国連安全保障理事会中東問題非公式協議で、中東全域を非核化し、生物・化学兵器の保有も禁止する決議案を提出。
 4月18日北朝鮮の朝鮮中央通信が外務省スポークスマン談話の英文を配信。その中で、使用済み核燃料棒8000本の再処理最終段階にあるとの内容が問題となる。
 4月18日韓国電力原子力燃料は、米国ウェスティングハウス社に核燃料コア部品を初輸出。
 4月18日来日中のインドのミシュラ首相首席補佐官は会見し、カシミール地方のイスラム過激派にパキスタンが支援を続けていると非難。インドには国連憲章第51条に基づき自衛権を行使する権利がある。ただし、核兵器による先制攻撃は行わない、と述べる。
 4月19日ブッシュ米政権は、小型核兵器の研究・開発を禁じた「ファース・スプラット条項」の廃止を議会に提案。5kt以下の核兵器開発に乗り出すため、開発費用の計上を要請。同規模の核兵器開発は1993年以来禁じられている。
 4月19日18日の北朝鮮の使用済み核燃料再処理に関する談話について、誤訳、混乱を狙った配信などの意見が各国で論議される。
 4月19日オーストラリア紙ウィークエンド・オーストラリアンは、米国、ニュージーランド、スペイン、ナウル、タイ、フィリピンなどが協力して、非政府組織を支援する形で、北朝鮮高官の脱出計画「イタチ作戦」を行い、核科学者など約20人を中国を経由して国外に脱出させたと報じる。
 4月21日韓国紙朝鮮日報は、北朝鮮咸鏡北道にあるテポドンミサイルの試験場で昨年11月ごろにエンジン燃焼試験中大規模な爆発事故が発生し、試験場は破壊されて、テポドン2号の開発がストップしていると報じる。
 4月21日ウクライナ国家保安局は、チェルノブイリ原子力発電所に関連する秘密文書121点をインターネット上で公開。これにより専門家が同原発爆発事故の4年前に起こった放射能漏れ事故を元に、同原発の危険性を警告していたにもかかわらず、何の安全対策も施されなかったことが判明。
 4月22日北朝鮮は、「8000本以上の使用済み燃料棒を最終段階で再処理している」と発表した英文の外務省声明を、「8000本以上の使用済み燃料棒の再処理作業に向けて最終段階で進んでいる」と改める。
 4月22日中部電力の川口社長は、プルトニウムとウランの混合燃料を用いるプルサーマル計画についてウラン資源には限りがあるため、必要な手だての一つ」として再開を表明。
 4月22日ロシアのルミャンツェフ原子力相は、チェルノブイリ原子力発電所の放射性物質の拡散を防ぐコンクリート壁や天井が崩落する可能性があることを明らかにする。
 4月23日来日中のロシアのロシュコフ外務次官は会見し、米国、北朝鮮、中国の3カ国協議について、1月に会談した金正日総書記らが、核開発計画について自国防衛の最後の抑止手段と主張していたことを明らかにし、北朝鮮が核開発計画の完全放棄に徹底的に抵抗するだろうと述べる。
 4月23日北朝鮮の各開発問題に関する米国、北朝鮮、中国の3カ国協議が北京の釣魚台迎賓館で行われた。この協議に出席していた北朝鮮外務省米州局の李根副局長が非公式の場でケリー米国務次官補に対して核兵器保有を認める発言をする。
 4月23日東京電力は、定期検査のため停止中の柏崎刈羽原子力発電所6号機の運転再開を地元に申し入れる。同社の原子炉17基はすべて停止中。
 4月24日北朝鮮の各開発問題を話し合う米国、北朝鮮、中国の3ヶ国協議が終了。
 4月24日国の原子力安全委員会は、昨年5月から11カ月間にホームページに寄せられ60件の意見や質問が安全委に届いていなかったことを明らかにする。
 4月25日ケリー米国務次官補が、空路でソウルに到着し、尹永寛外交通商相と北朝鮮の核保有発言について会談。
 4月25日日米外相電話会談で、北朝鮮の核保有を認めないことで一致する。
 4月25日ロシアのロシュコフ外務次官は北朝鮮は、核開発を断念すべきだと声明。
 4月26日福田康夫官房長官とケリー米国務次官補が米大使公邸で会談し、北朝鮮の核兵器保有発言のあった三ヶ国協議内容の説明を受けた。
 4月26日日英首脳会談。小泉首相は、北朝鮮の核開発問題で、三ヶ国協議に日韓とロシアの参加が必要との考えを示し、英国やEUの協力を要請。ブレア英首相は、この問題で支援する考えを表明。
 4月27日韓国と北朝鮮の第10回南北閣僚級会談が平壌市内のホテルで始まる。韓国首席代表の丁世鉉統一相は、韓半島非核化共同宣言に違反するとして、北朝鮮に核兵器廃棄を要求。
 4月28日米CNNテレビは、米政府当局者の話として、北京での米朝中の3ヶ国協議で、北朝鮮が核爆弾1個を保有していると米国側に通告したと報じた。
 4月29日インド国防省、東部オリッサ州の基地から核弾頭搭載可能な短距離地対地ミサイル「プリトビ」の発射実験を行う。
 4月29日フライシャー米大統領報道官は、北朝鮮が核開発放棄の見返りとして経済的支援を求めていることについて「報償を与えることはしない」として拒否する考えを示す。
 4月30日福井県和泉村の高レベル放射性廃棄物最終処分場誘致について、同村は、今後一切、誘致に関する行為を行わないことを明らかにする。
 5月 2日キルギス政府は、ウランのくず鉱を廃棄する処分場が4月20日に発生した大規模な地滑りで崩壊する危険性が高まっているとして、国連などに緊急支援を求める。
 5月 3日京都大原子炉実験所は、研究用原子炉(5000kw)の運転を2006年3月で休止する見通しを明らかに。理由は、同原子炉の米国産核燃料を、米政府が核不拡散政策により使用後の回収を2009年5月で終えることにしたため。
 5月 4日ワシントン・ポストは、米軍の特殊部隊がイラクの「バグダッド核研究所」と呼ばれる核廃棄物貯蔵所を調査したところ、大規模な略奪が行われており、放射性物質が盗まれた恐れも否定できないと報道。
 5月 5日パキスタン外務省のカーン報道官は、「インドが核兵器を放棄すれば、パキスタンも保有する核兵器を放棄する用意がある」と語る。
 5月 5日IAEA(国際原子力機関)のエルバラダイ事務局長は、イラクのトワイサ原子力センターなどの核施設で略奪が発生しているとの報道に懸念を示し、事実の確認とIAEAの調査チーム受け入れを米政府に書簡で要請したと発表した。
 5月 6日ブッシュ政権は、米国が1992年以来停止中の核実験について、再開を決めた場合の準備期間を2〜3年から1年半に短縮する政策を決定し、議会に予算措置を請求していたことが判明。
 5月 6日北朝鮮脱出者を支援しているドイツ人医師のノルベルト・フォラツェン氏は、北朝鮮の核開発を専門とする科学者や軍高官、その家族ら約20人が昨年10月から最近にかけて米国などに亡命したことを新聞社に明らかにする。
 5月 7日ニューヨーク・タイムズ電子版は、当局者の話として情報機関がこれまでの立場を変更し、北朝鮮が使用済み核燃料を再処理し、核兵器の原料となるプルトニウムの生産を再開した可能性があるとみていると報道。またワシントン・タイムズ紙は、北朝鮮が4月に北京で開かれた米朝中3ヶ国協議中に、核兵器輸出の意思があることを米国側に伝えていたと報道。
 5月 7日インドのフェルナンデス国防相は、国会で演説し、核兵器搭載可能な国産中距離ミサイル「アグニ1」と「アグニ2」を、今年中に実戦配備することを表明。
 5月 7日台湾の行政院は閣議で、脱原発を目指す「非核国家推進法」草案を了承、立法院に送ることを決定。
 5月 8日ブッシュ米大統領は、イランが核兵器を開発している可能性があることに対して懸念を表明。また米紙ニューヨーク・タイムズは、米政府がイランによる核開発を阻止するため、IAEA(国際原子力機関)の理事会各国にイランの核拡散防止条約(NPT)違反を認定するよう働き掛けていると報道。
 5月 8日インドのバジパイ首相は国会で演説し、5日にパキスタンが互いに核兵器を放棄しようと示した提案を、「我が国の核はパキスタンだけを対象にしたものではない」と拒否し、「パキスタンの核はインドだけを対象にしたものだが、我々の関心は他の国に対してもある」と語る。中国のことをあげたものと思われる。
 5月 9日米上院軍事委員会は、爆発力5kt以下の核兵器の研究・開発を禁じたファース・スプラット条項の廃止を盛り込んだ04会計年度国防権限法案を賛成多数で可決。地下施設攻撃用の地中貫通型核兵器の研究予算も盛りこまれている。
 5月10日イラク戦争に参加していた米原子力空母カール・ビンソンが横須賀に寄港。15日まで滞在。
 5月12日米政府が8月前半にも「核兵器管理会議」の開催を計画していることが判明。小型核兵器、新型核兵器、核実験再開などについて話し合うため。
 5月12日東京電力は、柏崎刈羽原子力発電所5号機の定期検査で、再循環系配管の継ぎ手部分4ヶ所にひびが見つかったと発表。同原子力発電所では、同種の配管がない6・7号機を除くすべてで発見されたことになる。
 5月15日原子力発電所の使用済み燃料を国内で再処理する費用について、電気事業連合会は試算結果をまとめ、40年間で約15兆9000億円かかり、うち約9兆1000億円は財源捻出策が決まっていないことが判明。
 5月15日トラブル隠しの問題で停止中の東京電力の福島第一、第二原子力発電所がある福島県大熊町、双葉町、楢葉町、富岡町は、周辺の4町村と合同会議を開き、条件付で運転再開を認める要望書を国と東京電力に提出することを決定
 5月16日青森県六ケ所村に建設中の核燃料再処理工場で、6月から予定していた劣化ウランを用いた試験が延期されることが明らかになる。木村守男知事の辞職で、地元との安全協定締結の見通しが立たなくなったことや、地元の慎重な意見を受けた結果と見られる。
 5月18日政府は、北朝鮮が使用済み核燃料棒の再処理を行ったことが確認された場合や、日本に向けて弾道ミサイルを発射した場合などに、外国為替・外国貿易法に基づいて、日本の金融機関を通じた北朝鮮への送金を全面的に停止する方針を決定。
 5月19日伊藤康成防衛事務次官は講演で、北朝鮮の弾道ミサイル「ノドン」に核爆弾を搭載する可能性について、「搭載するには核弾頭重量を1トン以下にしなければならず、北朝鮮にそこまでできる技術はないとの見方が大勢である」との見解を示す。 
 5月20日ラムズフェルド米国防長官は、5kt以下の小型核兵器について、生物・化学兵器の破壊に有効であるとして、小型核兵器の研究再開に意欲を示す。同規模の小型核兵器は「スプラット・ファース条項」により1993年以来、研究・開発が禁止されている。
 5月20日東京電力が再稼動のために18日から行っていた福島第一原子力発電所6号機の原子炉格納容器気密性確認試験の準備段階で、格納容器内の圧力が低下する異常が起こり、調査のため試験を延期することが決定。
 5月20日米上院政府活動委員会小委員会で、北朝鮮の麻薬密輸と兵器輸出に関する公聴会が開かれ、出席した亡命北朝鮮技師が、「北朝鮮の開発した弾道ミサイルは、部品の90%を日本から在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)を通じ万景峰号によって3ヶ月ごとに運んだ」と証言。また、イランでミサイル誘導実験を行ったことも証言した。
 5月20日日本原燃は、六ケ所村の使用済み核燃料貯蔵施設の再処理工場本体とつながる水路で、新たに2ヶ所の貫通穴があったと発表。施工に問題があったと思われる。
 5月21日三菱重工業は、下請け会社の元溶接工から「原子力発電所の2次系ポンプの台板で不適切な工事をした」という投書があったため、電力3社と5基の原子力発電所の検査を行うと発表。問題は関西電力大飯原子力発電所3、4号機と九州電力玄海原子力発電所3、4号機、四国電力伊方原子力発電所3号機。
 5月21日関西電力は、同社美浜原子力発電所2号機の高圧給水加熱器内部の細管1本に穴が3か所開いて冷却水が漏れていたと発表。水漏れによる環境への影響はなし。事前に水漏れの可能性があり、点検が必要と見ていた。
 5月24日朝鮮中央通信は、北朝鮮外務省スポークスマンの談話として、核問題に関してまず米朝の会談を行い、続けて米国が提起する多者会談も行うことができると報道。米国提起の多者会談は、日本や韓国などを加えた多国間協議を指しているものと見られる。
 5月28日日本原燃の佐々木正社長は、6月に開始の予定だった使用済み核燃料再処理工場でのウラン燃料を用いた試験運転を延期すると発表。青森県や六ケ所村と安全協定を締結する手続きが間に合わないためと説明。
 5月29日ロシアでも小型の核兵器開発が進んでいることが原子力省・戦略安定研究所所長の発言で明らかに、と報道。
 5月31日広島大学原爆放射線医科学研究所の航空写真などに基づく調査で、被爆者の爆心地からの水平距離が、従来の推定より平均32.9メートルずれることが分かる。
 5月31日小泉首相と中国の胡錦濤国家主席が、ロシアのサンクトぺテルブルクで初めて会談し、北朝鮮の核問題解決に向け、北朝鮮と米国を交渉のテーブルに呼び戻すよう努力することで一致。
 6月 1日ブッシュ米大統領とロシアのプーチン大統領は、サンクトペテルブルグのコンスタンチン宮で会談し、戦略核兵器削減条約(モスクワ条約)の批准書を交換。イランと北朝鮮の核兵器開発阻止についても意見一致。ロシアはイランの原子力施設開発で協力していた。
 6月 1日米原子力潜水艦ロサンゼルス(6082t)が佐世保港に寄港。補給と乗務員の休養が目的。
 6月 2日米国エネルギー省が計画している水爆起爆装置製造施設の規模が明らかになる。製造するのはプルトニウムピットと呼ばれる一種の原爆で、プルトニウムを圧縮して核分裂を起こし、発生する高エネルギーを利用して核融合反応(水爆の爆発)を起こさせるためのもの。計画している施設では、年に最低125個、最大450個を製造することが出来るという。
 6月 2日フランスのエビアンで開催されたサミットで、北朝鮮の核兵器開発やイランの原子力計画など「大量破壊兵器の不拡散に関するG8宣言」が採択される。ただ、フランスのシラク大統領は、プーチン・ロシア大統領との会談後に会見して、ロシアが協力して行っているイランの原子力計画は、平和的なものであり、核兵器の獲得につながる懸念はないと語っている。アメリカの姿勢に対抗したものか。
 6月 3日ワシントン・タイムズ電子版は、CIA(米中央情報局)が、アルカイダなどのテロ組織が、核爆発を起こすことが可能な装置を製造することができるとみていることを報道。
 6月 4日ボルトン米国務次官は、下院外交委員会で証言し、北朝鮮の大量破壊兵器開発について、主に3つの資金源があることを指摘し、そのうちひとつは、日本の暴力団からの収入を挙げ、関係各国と対応策を検討していると説明。また、これらの資金源を断っても、(もともと軍事用に使われているため)貧困市民層への影響はないとしている。
 6月 6日東京電力は、福島第一原子力発電所4号機のシュラウド補修作業を終了したと発表。
 6月 6日IAEA(国際原子力機関)がイランの核開発に関する報告書で、一部に保障措置協定(核査察)違反があることを指摘していることが判明。
 6月 6日北朝鮮外務省は、G8エビアン・サミットで、北朝鮮の核開発問題を盛り込んだ議長総括が採択されたことについて、北朝鮮を中傷していると非難し、核抑止力を保有している米国やその他の国々と全く同じ法的地位にあると主張。
 6月 7日小泉純一郎首相と盧武鉉韓国大統領が東京元赤坂迎賓館で会談。北朝鮮の核兵器開発問題について、平和的解決を目指しつつも、北朝鮮が事態を悪化させれば経済制裁等の厳しい措置も検討する方針を確認。
 6月 8日米紙ロサンゼルス・タイムズは、イラク情報機関の元准将の証言として、大量破壊兵器製造計画のために、1996年から2001年にかけて、日本やスイスなどで部品調達活動を行い、日本の秘密銀行口座から資金を引き出していたという内容を報道。 
 6月11日新潟県の東京電力柏崎刈羽原発7号機について、柏崎市長と刈羽村長は、運転再開を容認する意向を県に伝える。
 6月13日タイ警察は、放射性物質セシウム137を所持していたタイ人男性をバンコクのホテルで逮捕。同容疑者はセシウムの売却を狙っていたもので、セシウムは旧ソ連からラオスへ移されていたもの。タイではアジア太平洋経済協力会議(APEC)が開催されるために、テロへの警戒が強まっていた。
 6月14日工作機械メーカーセイシン企業の不正輸出事件で、イランへのジェットミル輸出を仲介した同国の商社とセイシンが、取引の事前交渉の段階で、ミサイルの固形燃料の燃焼をよくするのに必要な酸化剤の粉砕能力について確認していたことが判明。
 6月16日IAEA(国際原子力機関)は、ウィーンで定例の理事会を開き、イランの核開発問題を初めて取り上げる。イランが核物質や核開発活動について申告しなかったこと、プルトニウム抽出が可能な重水炉の開発計画などを指摘して、抜き打ちの核査察を認める追加議定書への早期署名をイランに呼びかける。
 6月16日韓国の中央日報は、北朝鮮が4月以降、6回にわたって空路でイランにミサイルを輸出していたと報道。平壌の順安空港でイランの輸送機がコンテナを積み込む様子を米国の偵察衛星が撮影し、その分析結果から、ミサイルを積んでいる可能性が高いという判断されたという。
 6月16日広島市は、8月6日の平和記念式典に、北朝鮮の金正日総書記を招聘したことを発表。最近は、平和記念式典に核兵器保有国の関係者を呼ぶことを行っている。
 6月16日ルクセンブルクで開かれた欧州連合の外相理事会で、大量破壊兵器の脅威に対して外交努力が失敗した場合は、最終手段として武力行使もあり得るとするEUの基本戦略を承認し、行動内容や手段を示した行動計画を採択。
 6月18日米国防総省は、弾道ミサイルを海上のイージス艦から迎撃ミサイルによって撃ち落とす海上配備型迎撃実験をハワイ上空で行ったが失敗したと発表した。この防衛システムは日本も導入予定。海上発射実験で失敗したのは、4回目に当たる今回が初めて。
 6月18日イランのハタミ大統領は核兵器開発の意図がないと改めて表明。IAEA(国際原子力機関)の核査察追加要求の調印には、核技術供与で差別を受けているとして、核拡散防止条約加盟国で保障されたイランへの核技術供与にIAEAが応じることを条件に挙げる。
 6月18日ブッシュ米大統領は、イランの核開発疑惑について、友好国に対して、核兵器開発を容認しないことを明確にすべきだと述べる。一方、イラン国内で頻発している反体制デモには支持を表明。
 6月18日北朝鮮外務省スポークスマンは、いかなる多国間協議にも期待を持てなくなったとして、核問題をめぐる多国間協議の開催を拒否する声明を発表。
 6月19日自民党の党5役が、多くの原子力発電所がある福島、新潟、福井県の知事や自治体の首長と懇談し意見交換。
 6月20日午後10時ごろ、茨城県の日本原子力研究所大洗研究所で、材料試験炉の付属装置から水漏れしているのを確認。原子炉を手動停止。管理区域外への流出はなく、環境への影響はなし。
 6月22日ロシアのプーチン大統領は、英BBCテレビのインタビューに答えて、イランの原子力発電所建設に協力を続ける方針を言明。北朝鮮の核兵器問題に関しては、何らかの攻撃の意図を抱いているとは思っていないと述べる。
 6月25日北朝鮮の核問題をめぐり、米朝中協議に日韓が加わる5カ国協議の実現を前提に、北朝鮮側に核兵器開発放棄を促す共同の包括提案を示すことで、日米間3カ国が合意したことが明らかになる。
 6月26日東京電力が計画している使用済み核燃料中間貯蔵施設について、青森県むつ市の杉山市長が誘致を表明。全国の原子力発電所から出る使用済み核燃料は、現在建設中の処理施設の処理能力をはるかに上回る量となっているため、中間施設を用意する必要性に迫られている。
 6月26日4月に行われた米朝中3か国協議で北朝鮮が提案した核問題解決策の全容が明らかになる。具体的には、米朝間の不可侵の確約、米朝間の外交関係の開設、日韓両国からの経済支援を米国が保証、軽水炉建設の遅れを米国が補償して完成させる、という北朝鮮に有利な内容。
 6月27日台湾の陳水扁総統は、台北市内で行われた台湾非核化集会で、来年3月の次期総統選挙のときかそれより前に、台湾東部で建設が進められている第4原子力発電所の建設続行の是非を問う住民投票を実施すると発表。台湾全土での住民投票は初の試みで、中国では、台湾独立の動きにつながると反発。
 6月27日北朝鮮が白南淳外相名で、国連の安保理議長に対し、北朝鮮の核開発問題での安保理非難決議をめぐり、米国の意向に従うことなく、公平に判断するよう書簡を送付していたことが明らかになる。
  
  

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